高コントラストタンデム干渉計【TFP-2 HC】


The Table Stable 社製

高コントラストタンデム干渉計【TFP-2 HC】

 「世界最高水準のコントラストと安定性を誇るタンデム干渉計」 

  〜ブリルアン散乱測定の新基準「TFP-2 HC」〜

The Table Stable社のご案内と新製品 TFP-2 HC のご紹介

 

テーブルステーブル社(The Table Stable Ltd.)【旧 JRS Scientific Instruments】は、能動型防振技術および高分解能・高コントラスト分光の分野で世界をリードする企業です。スイス品質と低消費電力の圧電技術を融合し、他社製品とは一線を画す性能を提供しています。

 


⚡「従来モデルTFP-1から進化した、次世代タンデム干渉計」

 

従来モデル TFP-1 の進化版として、高コントラストタンデム干渉計「TFP-2 HC」 をご紹介いたします。

TFP-2 HC は、安定した干渉計ステージ構造を継承しつつ、新開発の光学プレートによりコントラスト性能を従来比4桁以上向上。10¹⁵という卓越したコントラストを実現し、強い弾性光成分を含むブリルアン信号の測定や、弾性線近傍での測定に最適です。

💡 TFP-2 HC 製品概要(技術的背景・改良点

 

新たに開発された TFP-2 HC は、従来のTFP-1分光器を進化させた高コントラスト仕様モデルです。安定した干渉計ステージ設計を維持しつつ、新開発の光学プレートによりコントラストを従来比で少なくとも4桁向上(10¹⁵達成)。これにより、弾性光成分が強く混在するブリルアン信号測定や、弾性線近傍での高精度測定に最適です。

 

従来のTFP-1の標準トリプルパス光学系では、クロストークやパス間結合による**コントラスト低下(約10¹¹止まり)**や透過ピークの非対称性が課題でした。

TFP-2 HCでは、これらを以下の技術で克服しています。

  1.  2つのトリプルパス干渉計をタンデム配置し、空間フィルターで分離することでクロストークを完全排除
  2.  4分の1波長反射防止技術を導入し、パス間結合を根本的に除去。ミスアライメント不要でピークが完全対称化

 

これらの改良により、TFP-2 HCはブリルアン散乱測定の新たな基準として、研究用途から先端産業応用まで幅広く対応可能です。


📌 TFP-2 HC の特徴

  •  コントラスト10¹⁵(従来比4桁向上)
  • 高度に対称的な応答関数(理想的エアリー関数)
  • 垂直偏光光に対応した効率的解析
  • 既存TFP-1からのアップグレード対応
  • 光透過率の改善

📚 参考文献

 

J.R. Sandercock, Proc. 7th Int. Conf. on Raman Spectroscopy, Ottawa 1980

S. Lindsay et al., Rev. Sci. Instr. 52, 1478, 1981

J.R. Sandercock, Topics in Applied Physics (Springer Verlag 1982) Vol. 51 p.173

[2] F. Scarponi, S. Mattana, S. Corezzi, S. Caponi, L. Comez, P. Sassi, A. Morresi, M. Paolantoni, L. Urbanelli, C. Emiliani, L. Roscini, L. Corte, G. Cardinali, F. Palombo, J. R. Sandercock, and D. Fioretto - Physical Review X 7, 031015 (2017)



🛠️ システム導入のための推奨構成・周辺機器

 

TFP-2 HC を最大限の性能で運用するため、以下の環境・周辺機器を推奨します。

  • 設置環境
 道路や振動源から離れた建物の低層階や地下に設置することで、自然な振動・熱変動を低減可能です。室温は24時間で±2°C以内に維持してください。これ以上の変動は安定性やフィネスの低下につながります。
  • 光学台
 厚みのあるハニカム構造の光学台(最低100×200cm)を推奨。空気バネ脚の使用は、能動型振動除去システムの性能を損なう可能性があるため避けてください。
  • 光学系
 外部光学機器は光学台にしっかり固定してください。制振専用部品は不要です。レンズは色収差補正ダブレット以上を使用し、散乱光経路では信号損失を防ぐため誘電体ミラーの利用が望まれます。
  • 検出器 
 低暗計数率(DCR)で単一光子計数が可能な高量子効率(QE)検出器を推奨(DCR/QE < 20 cps 目標)。
  1. Hamamatsu C11202-50(500nmで65%のピーク効率、7cpsノイズ)
  2. LaserComponents COUNT®-10 Blue Series(532nmでQE70%、暗雑音<10cps)
   ※いずれも専用マウント・光学系を提供。COUNTシリーズ本体はメーカー購入が必要です。
  • マルチチャンネルアナライザー(MCA)
 ペルージャ大学と共同開発の GHOST を標準搭載。曲線フィッティングやキャリブレーション機能を備え、既存システム向け単体供給も可能です。
  • レーザー
 ブリルアン散乱測定には**単一周波数レーザー(200mW程度)**が必須です。
 周波数二倍化 Nd-YAG レーザーが推奨され、内部エタロン付きアルゴンイオンレーザーも使用可能。
 推奨モデル:
  1. SpectraPhysics Excelsior(低ノイズ・高安定性)
  2. Laser Quantum Torus
  3. Oxxius Slim
 ※新たな光源についても評価対応可能です。

📖 ドキュメント & サポート

📝  手順とトラブルシューティング

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